結婚や出産などおめでたい報告とは違って、離婚の報告は、何となく気まずくできれば避けて通りたいものです。ですが、会社組織の一員である以上、離婚という個人的な問題も適切に報告しなければなりません。
社内の事務手続きなどがありますから、離婚を内緒にしていると関係各部署に迷惑がかかってしまいます。現代社会は3組に1組は離婚している世の中です、それほど気にせずに適切に報告をしましょう。
また会社への離婚の報告をする際に順番を間違えてしまうと、少々問題を複雑化させてしまったり、離婚していないのに報告を先走ってしたりしたら周りをいたずらに混乱させてしまうだけなので気を付けましょう。
あなたが今かかえている問題の解決につながればと思います。

早速確認していきましょう。
離婚したら、会社に報告をすべき理由

離婚をしたら会社に報告をすべき理由は、手続き上の問題と自身の精神的な安定で業務を進めていく目的があります。
手続き上必要なため
「会社と個人的な問題は、しっかり分けたい」とあなたが言いたくなる気持ちは、よく分かります。
会社の人とは一定の距離を保って、ビジネスライクにお付き合いをされている人も多いですから、個人的な問題を会社に報告するのは抵抗がある人も多いですよね。
ですが、離婚をしたのなら会社には報告しましょう!
というのも、離婚をすれば社内での手続きに変更が生じるからです。離婚によって名前の変わる人もいるでしょう、また扶養家族の人数や住んでいる場所が変更になる場合もあるため、会社への報告無しに働くことは出来ません。
幸せな報告でないと何かとためらってしまうでしょうが、あなたが離婚の報告でこうむってしまう不利益よりも、報告しない不利益のほうが確実に大きいのだと覚えておきましょう。
避けて通れないことと割り切ってすみやかに報告して肩の荷をおろし、新たな気持ちで仕事、ひいてはこれからの人生にむきあうことがあなたにとっては大事なのではないでしょうか。
ウワサのターゲットにされることを防ぐため
会社に離婚の報告が必要な理由は、前項でお伝えしたように業務上における諸々の手続きを済ませておく必要があるためです。
ただ、会社への離婚報告は上記のような理由ばかりではなく、「離婚を隠していたことによる影響」をなくす目的があります。
たとえば離婚したことが言いづらく恥ずかしさを感じてそのままにしていると、
・手続き上の問題点が出てくる
・↑の負担が会社のいろいろな人にかかってしまう
・結果的にウワサや悪口のターゲットにされてしまう
・上司や同僚など結婚式でお世話になった際のお詫びが伝わらない
というたくさんの悪影響が出てしまいます。
すると、会社に行きにくくなったり職場の人間関係の悪化などにもつながることから、離婚報告は欠かさずにしておくべきマナーと言えますよ。

う~ん、避けては通れないですよね。
最初は、直属の上司に先に離婚を報告

「離婚したら、会社の誰に報告をする?」という質問の答えとすれば、表向きは「直属の上司」になります。もちろん、仲の良い同僚やいつも相談していた同じ部署の先輩等へ、先に報告してしまう人もいるでしょう。
親しくされているのなら「まだ会社に報告していないから、内緒にしていて欲しいんだけど。実は、離婚したんだ」と内々に伝えるのは、全く問題ありませんしむしろ自然なことだと思います。
ただ、表向きは「直属の上司」への報告を優先しなくてはなりません。
あなた以外の部下から
「○○さん、離婚されたみたいなんですが部長はご存じではなかったんですか?」
「○○さん、離婚されたみたいなんですが部長は当然知らされてたんですよね?」
なんて言われてしまうと、上司としての立場がつぶれてしまいます。
そのような状況になり、直属の上司が良い気分になるはずがないですよね?さらにはいままでその上司とは良好な関係をきずいてきたのに報告の順序をまちがえたがためにその関係がくずれてしまうことも考えられます。
このようなことから最初は直属の上司に先に報告をして、その後近しい人たちにも公にしていくことが適切な順序となります。

上司の方が優先ですね。
離婚したら、会社の誰に報告する?

離婚をしたら、社員全員に伝える必要はありません。しかし一緒に仕事をされているチームの人たちには少なからず伝えることをおすすめします。
教える義務はありません、けれども一緒に働く人の気持ちを考えると、離婚した本人から報告を受けた方がスッキリされると思いませんか?
「○○さん、個人的に色々あったと聞いたけれど、大丈夫かな?」
「○○さん、個人的に色々あったと聞いたけれど、こちらからは聞きづらいしな・・・」
「○○さん、個人的に色々あったと聞いたけれど、今はこの大事な仕事まかせられないよな・・・」
と腫れ物に触るように気を使われ一緒に仕事をされるのであれば、「離婚しましたが、元気です!」と自ら報告してくれた方が、お互いに仕事がやりやすいかもしれませんね。
ただ「夫の浮気が原因で、夫婦仲がどんどん悪くなって・・・」「共働きだから、一緒に過ごす時間がなかなかとれなくて」などと、離婚にいたった経緯やその訳の報告は不要となります。
あくまでも離婚の報告とあなたが元気であることが伝わればよいのではないでしょうか。
大多数に離婚を知られたくない場合の対処法
職場に離婚報告をする義務やルールがあるのはわかっていても、ウワサされるのが不安になると、必要最低限の人だけにしか知っておいてほしくない気持ちが強くなりますよね。
意外に知られていないのですが、会社への離婚報告は決して大っぴらにする必要はなく、最低限の相手にだけで影響がありません。
ただどうしてもウワサやからかい、詮索のターゲットにされてしまう影響が否定できないため、
・口止めで取り計らってもらう
・仕事の上では名字を変更しない
・日常的な会話に気を配り、バレないように気をつける
といった対策を取ってみましょう。
特に離婚をしても仕事上の手続きの負担を考えて名字を変更しないケースが多くあり、そこまでの影響はほとんどないと言えますよ。

きっとチームの人たちも早く元気になったあなたを見たいですよ。
参考までに!離婚報告の例文はこちら
離婚の報告を会社にする際は、
「いったいどんなニュアンスで報告したら良いのやら…。なんだか気まずい…」とおろおろしてしまうことがありますよね。
ただお伝えしたように、会社への離婚報告はしておくべき理由がいくつもあり、しなかった場合の悪影響が計り知れないと言えます。
ここでは離婚の報告を会社にする際の便利な例文をまとめてみましたので、ニュアンスや表現、言葉の使い方などを参考に、報告の準備を始めてくださいね。
例文その①
「この度、夫婦でたくさん話し合った結果、別々の道を歩むことになりました。今後はいまま で以上に仕事に励みたいと思いますので、よろしくお願いいたします。」
こちらの離婚報告の例文はシンプルなのにわかりやすく、離婚の報告と今後の仕事に関する心構えを伝えています。
そのため、離婚報告のマイナスな印象が中和され、上司やまわりからの印象が悪くならない、効果的な伝え方と言えるでしょう。
例文その②
「私事で大変恐縮なのですが、この度離婚致しました。○○部長には、結婚式にまで来て頂きましたのに、大変申し訳ございません。」
こちらの離婚報告は、結婚式でお世話になった旨の感謝を伝えながら、離婚という結果になってしまった申し訳なさ、迷惑をかけてしまった負担を謝罪するニュアンスです。
結婚する際の報告を会社にし、お世話になった上司などがいる場合は特に、離婚報告において謝罪を伝えることがマナーと言えるでしょう。
例文その③
「あまり良い報告ではありませんが、この度妻と夫婦関係を解消致しまして、独身に戻ることになりました。」
こちらの例文は、報告したい離婚の旨をシンプルに簡潔に伝えるニュアンスで、あまり多くを語りたくない際におすすめです。
離婚報告をすると、少なからず上司や同僚から驚かれたり詮索されたりして気持ち的な負担を感じることがあります。
ですが、このようなシンプルな伝え方は淡々としている分、あまり詳しく言いたくないという気持ちを伝えることができ、詮索やからかいの防止にもなると言えるでしょう。
例文その④
「前向きな離婚ですから、落ち込んではいません!今後とも、よろしくお願い申し上げます。」
アットホームな会社だったり、上司や先輩、同僚とプライベートでもかかわりの深い職場にいる際は、離婚報告によって相手に余計な気を使わせてしまうのではないかと心配になりますよね。
ですがこちらの離婚報告は、前向きな離婚で精神状態に問題がないことを伝えているため、相手に深刻さが伝わらずこれまで通り接してもらうことができます。
前向きな離婚で元気というニュアンスの伝え方は、必要以上に気を使ってもらう負担がなく、これまでと同じように自分のペースを守りながらの仕事につながるでしょう。
上記4例のような感じでいかがでしょうか?
あまり深刻にならずに、多くを語り過ぎることなく、さっぱりした離婚報告で良いと思います。
離婚したらいつ会社に報告すべき?最適なタイミングを解説!
離婚をしたら会社に報告すべき理由と目的、具体的な伝え方と同じように押さえておきたいのが、「報告のタイミング」です。
結論からお伝えすると、会社への離婚のタイミングは、
★離婚届けを出した後
★仕事上の手続きで氏名や住所の変更が必要になった際
★業務内容の変更、部署異動、欠勤、早退などで業務に支障が出る場合
は特に早期に伝えておく必要があります。
離婚をして会社に報告しようと思っても、
・ショックから立ち直れていない
・恥ずかしさ、抵抗感、申し訳なさ
・伝え方を考えるのに頭がいっぱいいっぱいで整理できていない
などの影響が出ていると、伝えなければならないとはわかっていても、行動に移せないことがあるでしょう。
ただ、繰り返しになりますが必要なタイミングで離婚報告をしていないと会社への負担が増すばかりになってしまうため、上記のタイミングに合わせた報告を心がけておきましょう。
~おわりに~

離婚はとても個人的なことですが、会社へ報告をしないまま、働くことは難しいでしょう。
社内手続きの変更がありますので、タイミングとしてはできるだけ早く!そして、直属の上司への報告はまわりより上司の耳にはいる前に、なるべく早く済ませておくことをおすすめします。
現代社会では離婚は決して珍しくはないです、それに会社の担当者もきわめて事務的に変更手続きを進めていきますので、あまり深く考えず離婚したら早く報告をすませ気持ちをきりかえて前にむかって進んでいかれてはいかがでしょうか。

気持ちあらたにスタート!ですね。